黒猫が不吉と言われるのは日本だけ!?海外ではどちらの説もあった!

黒猫の迷信!日本と海外の違いは?
黒猫が横切ると不吉だという話は誰でも聞いたことがあると思います。
黒猫自体が不吉なのか、黒猫が横切ることが縁起が悪いのか実際の所よく知らないまま信じてしまっていませんか?
黒猫の迷信!
日本では黒猫のイメージが良くないようですが、海外では幸運の象徴だと言われている地域もあります。もちろん同時に日本のように不吉に思われている国もあるようです。
これから日本や海外で黒猫がどのように扱われているか、またその由来や言い伝えなどを詳しく紹介したいと思います。
真っ黒で神秘的な姿の黒猫にまつわる言い伝えをみていきましょう。
黒猫が横切ると不吉って日本独特?海外では幸運の象徴と言われているところも!

黒猫の逸話って面白い!
黒猫が横切ると不吉だという言い伝えは日本から始まったのではないようです。
古代ケルトや北欧では黒猫は神聖なものとして扱われていました。
ただキリスト教が広まるとそれまでの宗教で活躍していた黒猫が「邪悪な生き物」とみなされて、その宗教自体を否定するようになったと言います。
その後欧米では「黒猫は魔女の使い」とか暗闇で姿は見えないのに目が光るから不気味だとか言う理由で、縁起が悪いものとして信じられるようになりました。
それは中世ヨーロッパの時代の「魔女狩り」の頃に始まったと言います。それ以来、魔女狩りの際に黒猫が殺されたり迫害を受けたりすることが増えたようです。
この話が現代まで語り継がれていて、今なお黒猫は不吉だというイメージがあるのです。
神聖なものは白・邪悪なものは黒というイメージが付いた
元々日本では黒猫を昔から「福猫」とか「餡子猫」(あんこねこ)と呼び、猫は暗い中でも目がよく見えるので「見通しがきく」という縁起のよい存在として扱われてきました。
招き猫という商売繁盛のイメージもありますし、その中でも黒猫は特に縁起が良いと言われています。
今でも、招き猫で、黒と白がある!
ただその幸福の象徴である黒猫が横切るということで、「福に素通りされるとは縁がない」という意味合いで「黒猫に横切られると不吉」だと言われるようになったと言います。
つまり黒猫自体は幸福の象徴なのに、その言い伝えから黒猫自体が不吉だと思われるようになったのです。
とても残念な話です。
その他にも江戸時代に結核が大流行した時、黒猫が結核の娘を救った話があり、それから黒猫には結核を治す力もあると信じられるようになったそうです。
夏目漱石の「吾輩は猫である」にも黒猫は登場していますが、日本では黒猫は縁起のいい猫だと言われていることの方が多いようですよ。
海外でも黒猫は幸運の象徴だと言われている国があります。
イギリスでは結婚する時に黒猫が横切ると幸せになれるとか、教会へ行く時に黒猫が横切ると幸せな結婚ができるとか言われている地域があります。
結婚祝いに黒猫のモチーフのものを贈るという風習もあるのです。また黒猫のことを「ラッキーキャット」と呼び、辛い時や苦労している時は黒猫を飼うと縁起が良いと言われている話もあります。
イギリスは清教徒(ピューリタン)厳格なプロテスタント(キリスト教)が多いので、神と悪魔の二元論があり、黒は悪魔の象徴とかそういった意味があるようですが・・・
スコットランドはケルト神話が多いので、キリスト教とは違った宗教なので考え方が違います。
スコットランドでは黒猫は妖精の化身で、幸運をもたらしてくれると言われていて、目の前を黒猫が横切るとラッキーだと言います。
黒猫は予言能力を持っていて、玄関に訪れるとその家は繁栄するという言い伝えもあるそうです。
南フランスでも黒猫は「魔法猫」と言われていて、大切にすると飼い主には富をもたらしてくれるという言い伝えがあります。
エジプトでは古代神話で頭が黒猫になっている女神が登場していて、その壁画も残っています。黒猫は尊い存在として崇められていて、黒猫輸出禁止例があったほどです。
色んな逸話があるように、黒猫は日本でも海外でも尊く、有り難い存在として大切にされていたことが分かりますね。
黒猫ってカワイイですよね!
全世界でも猫は縁起がいい動物と言われている国はたくさんありますし、それだけ、人間と猫の関わりが多いということなのでしょう・・・
日本だけじゃなかった!黒猫が不吉な国もある!黒猫にまつわるジンクスも多数!

黒猫が不吉と言われるジンクス
黒猫のその姿から、不吉だと未だに信じられている国も多くあるのが現実です。
前述した「魔女狩り」以来黒猫の虐殺や迫害は世界各地で起こっていました。
黒猫を飼っていたら魔女である可能性が高いという理由で魔女狩りは行われていたので、黒猫を迫害するしかなかったのでしょう。
海外の童話では魔女は黒猫に変身できるとされていました。
童話の中で、夜に子供が道を歩いている黒猫に石を投げて足に痣をつけたところ、翌日魔女だと疑われていた女性の足に痣があって足を引きずって歩いていたという話になっています。
黒猫の姿や夜道で光る目などから来るイメージで、童話が出来て信じられていたのでしょう。
ホントにヒドイ話です!
今なら、動物愛護で、訴えられるかもしれませんが(笑い)
でも、それくらい、ジンクスというのは人を変えてしまうということです。
イタリアでは今でも黒猫が不吉だと信じている人達によって年間6万匹もの黒猫が虐殺されているそうですよ。
イタリアは、厳正なクリスチャン(カトリック)が多いですから、神と悪魔というジンクスが根強いのでしょう・・・
ベルギーでは「魔女狩り」以来、魔女と疑われない為に時計台から黒猫を投げ捨てる「猫の水曜日」という行事が19世紀頭まで行われていたと言います。
ただ今ではその行事はなくなり、時計台の上から猫の人形を投げてキャッチできた人は幸運が訪れるという行事に変わったそうです。
日本のクラフトビールで、よなよなビールというブランドがあるのですが、水曜日のネコというビールがあって、ベルギー生まれの、ベルジャンホワイトビールとして、販売されています。
面白いですね!
まとめ

黒猫はカワイイですよ!
黒猫は日本でも海外でもそのミステリアスな姿からいいイメージも悪いイメージも付けられやすくなったように思います。
黒猫の美しい姿は目を引きますし、猫の気高い雰囲気もあって何かと結びつけられるのでしょう。
多くの国で今では黒猫は幸運の象徴とされています。
わたしたちも不吉なイメージを持たず、たまに会えた黒猫には「ラッキー!」だと思って可愛がってあげましょう。
何でもジンクス(迷信)を鵜呑みにして偏見を持つのでなく、どういったことからジンクスになったのかを知っていれば、不吉なイメージばかりでなくラッキーなほうが多いんだよというようなことを教えてあげれる人になりたいものです。
だって、動物には何も罪はないのですから・・・