お月見の由来って?意味がわかればもっと行事が楽しくなる!
日本には四季折々の風習がありますが、美しい日本の秋には「お月見」という行事があります。一般的に、お月見団子をお供えしてススキなど「秋の七草」を飾り、月を眺めて食べるという風習です。
その由来は農作物の豊作祈願と言われていますが、なぜお団子を食べたりススキを飾ったりするのでしょう?
その由来や意味を知って、もっと「お月見」を楽しみましょう。
お月見ってどういうもの?子どもにもわかるお月見の由来のおはなし!
お月見とは、主に満月を眺めて楽しむことで中国の唐時代の月を観る宴である「中秋節」に由来します。中国では7月を初秋、8月を仲秋、9月を晩秋といい、その月の満月を拝み月を愛でるならわしがありました。
それが日本に伝わって、豊作を祈る収穫祭を行う日として庶民に親しまれ一般家庭にもお月見が定着したのです。
ではそんなお月見の由来や意味について、子どもに分かりやすく伝えるにはどのように説明したらよいか、詳しく見て行きましょう。
お月見の由来を簡単に説明すると「お月見は月が一番綺麗にみえる時期に、月を眺め愛で感謝しましょう、という古来からの風習で、この時に月見団子やススキ、里芋などを月にお供えして農作物の豊作を祈願し収穫の感謝をする秋の行事」です。
「月を眺め愛でる」意味としては、古来から日本人は月を眺めて楽しむ習慣がありました。
秋の月は1年の中で最も美しいと言われていて、それがお月見に繋がっていると考えられます。和歌で「月」がよく詠まれていたのも、そういう習慣からでしょう。
「月に感謝する」意味は、農作物を収穫する時は夜遅くまでかかることもあり、電気のない時代には月明かりが助けてくれていたそうです。そのため、月に感謝を捧げるのです。
そして「農作物の豊作を祈願し収穫の感謝をする」意味は、秋は様々な農作物を収穫します。日本人にとってお米の出来不出来はとても重要なことでしたので、お米を含めた農作物の豊作を祈願し無事に収穫を終えたものは感謝を捧げていました。
その祈願や収穫のお祝いの儀式がお月見の風習に繋がっていると言われています。
では子どもに話す時、これをどのように伝えることができるでしょうか?
「今日は1年で一番お月様がよく見える日なんだよ。
だから月を見ようね?」
「秋はおいしいものが沢山取れるから
そのことをお月様に感謝しましょうね。」
「満月の形と一緒のお団子をお月様にお供えして
お月様に感謝しようね。」
「お供えした後は、お月様のパワーを貰ったお団子を
一緒に食べようね。」
などと伝えると伝わりやすいのではないでしょうか?
昔の人は満月を見て、月でウサギが餅をついているように見えたことも話すと分かりやすいかもしれませんね。
意味を知ってお月見を楽しもう!お月見ダンゴで楽しく過ごそう
お月見と言えば、お月見団子やススキの飾りを思い浮かべますよね。
ではなぜお月見にお団子やススキを飾るのでしょうか?
お月見団子は中国の月餅に習ったものと言われ、普通の年は12個並べ、閏年は13個にするのがしきたりでした。
現在では13夜には13個、15夜には15個供えるのが一般的です。
まとめ
お月見団子を食べるのは、お団子が月と同じように丸く、欠けても満ちる月を生や不死の象徴と考えて愛でた名残から、それを食べることで健康と幸せが得られるという考えに基づいています。
豊作の祈願と収穫の感謝を月に向かってするので、お米を使い月に似せた形を作ってお供えするようになったと言われています。また秋には里芋が収穫されますが、十五夜のお月見にはこの里芋をお供えする風習もあります。
お月見団子を供える際には、神や仏に供える食べ物を乗せる時に使う「三方(さんぽう)」に乗せるのが正式なお供え方法です。
そしてススキは稲穂の代わりとしてお米の豊作を願って飾ります。
子孫や作物の繁栄を見守ってくれる月の神様が降りてきて、ススキに乗り移ると考えられていました。ススキは邪気を避けると言われていますので、お団子と一緒に飾るものとして使われるようになりました。
お月見のお団子は夜にお月見をしながらみんなで頂きましょう。
今は農家をしている家も少なくなりましたが、一般の家庭でもお月見の由来を話したり、お団子を手作りしたりしてお月見を楽しみましょうね。